UNDERTALEネタバレ感想 ルインズ脱出まで

UNDERTALEやりました。

VITA版・日本語版のみ。

はまりました。クリアしました。通常→TP→Gルート順です。

なお、自キャラは便宜上「フリスク」と呼びます。

 

もともとツイッターで見たことないかわいらしいガイコツキャラのファンアートがふえてるな~、誰なんだろ?とか思ったところから興味をもったのがきっかけです。界隈では「アンテ」って略されてて、調べてみるとアンダーテイルのことだと分かり、ビジュアル的には洋ゲー夢日記かな?とか思ってさらにググってたらVITA版出るよー!と→購入。

はい、はまりました。

 

前評判がすごく高かったので期待してはじめたのですが、そんな期待をやすやすと越える超絶な面白さでしたね。

超絶面白かったのでその記憶を記録しておこうと、プレイの順番通りに思い出を書いていきます。ネタバレまったく考慮してませんので、未プレイの方はどうかご覧にならないでください。

 

通常(初回)ルートの思い出

プレイ前にググってたんでフラウィが「ただのお花ちゃん」じゃないことは知っていました。どうやらラスボスらしいということも。ただ未プレイ時点ではネタバレは非推奨という注意もよく目にしたので「フラウィがラスボス」ということまでしか知りません。それを知ってしまって、若干後悔しつつ、そこから先は予備知識をいれることをストップしました。

逆にいうと、冒頭で出会ってしばらくいっしょに冒険するなり要所要所でアドバイスをくれるなどして終盤で豹変&真相を告げてくる系のキャラなのかなー?とメタい予想をしていたのですが、いやいやまさか!いきなりかよ。ラスボスだって知ってたのに先制パンチ喰らった感覚で正直おどろきましたね。その瞬間に分かりました。あ、このゲーム買ってよかったやつだわ、と。

 

で、トリエルマッマに出会いまして。もうね、フラウィの洗礼をうけてすっかりこの世界に入り込んでしまいましてね。正直にいうと、初回トリエルが怖かったです(笑)

フラウィがプレイヤーにつきつけてくることは「殺るか殺られるか」というその世界のルールだけではなく、「見かけと内面は必ずしも一致しない」という教訓です。かわいい見た目とうらはらに悪意をもって接してくるやつがこの世界には存在しますよ!というアラートを発しているわけですね。警戒せよ、怯えよ、このゲームはお前をあざむくぞ、と。だからトリエルの愛情めいた行動も、いつくしむふりなだけで実はこちらを騙そうとしているのではないか?そんな疑心暗鬼がしぜんと生じてしまう。初回のトリエルとはつまるところ、試練です。この愛を信じていいの?このやさしさの裏を想像しなくていいの?ルインズのBGMってなんだか不安感がありますしね。

あと体の大きさっていうのも地味に効いてるなって思います。フリスクとトリエルの体格差が怖いんです。母と子の差を視覚的に表現していると同時に、人と魔物の力の差みたいなものを効果的に表現しているように見えました。だから、手をひかれて歩いていくのもなんとなく怖い。優しそうだけど、この大きな体で襲われたらフリスクはきっとすぐに死ぬにちがいない。そういう先入観が刺激されちゃうんですね。(実際には全然そんなことなかったということはもっとあとになって分かりますが)

とにかくToby Foxはこちらの心理を手玉に取るのがすごくすごくお上手だということがわかります。この情報とこの情報をこの順番でこういうふうに見せたらきっとプレイヤーはこう感じるぞ。そういう意図がはっきりしていて、しかもそれを分かったうえでさらに意外な手で狙い通りの感情を引き出す。要するに、演出力がすごい。フラウィで怯えさせ、トリエルに疑心暗鬼をいだかせる。一方で、トリエルからの数歩ごとにかかってくる電話の連打とイベントによってプレイヤーのなかにある「ちょっとうっとうしいけど愛情あふれるお母ちゃん」のイメージを否応なく想起させてもくる。憎めないモンスターなのか、それも擬態なのか。そうした気持ちをもちながら進んでいくと、トリエルへの疑心暗鬼こそToby Foxの最大の狙いで、裏表のない愛だと判断した人も、幽閉したがっている悪意があると想像した人も、ルインズの果てでトリエルに「こうげき」を選択しやすい感情が醸成されていってしまう。これが本当に見事というほかありません。

トリエルの愛を真とした場合、この母をのりこえて先へいく決意をかため、トリエルならきっと受け入れてくれるにちがいないと思って『弱らせよう』と攻撃をする。反対にありもしない悪意を決めつけてトリエルを退けるために『扉の前からどく程度』に攻撃の姿勢をつらぬく。どちらもごく自然なこと。ゲームのデザインに誘導された感情です。結果、どうあがいてもトリエルの殺害にむすびついてしまう。まさか死ぬとは思ってなかった!まさか体力がゼロになるまで攻撃が当たるなんて思ってなかった!殺すつもりなんてなかった!と、呆然としてももう遅いんですよね。初回はホントにホントに衝撃をうけました。えーーーーー!?って。えーーーーーーーーーー!?って。序盤からこんな展開をぶっ込んでくるの!?えー。まじか。すごい。語彙が死にましたね。ぽかーんとしました。

かーらーの、フラウィの嘲笑。お前がこうすることはお見通しだったよ、といわんばかりのあざけり。ぎゃー、まさにToby Foxの手のひらの上!もちろんこう思いましたね。あーーー、このゲーム買ってよかったやつだわと。