サガステ予習編・ゲーム未プレイの方でもサガステが100倍楽しくなるロマサガ2の基礎知識まとめ

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サガステ最高! サガステ最高! サガステ最高!

 

ロマサガ2舞台「サガステ」を見てきた感動と興奮さめやらぬ昨今でございます。

 

レビュー記事はこちら↓

 

 

見終わったあとにエゴサしまくって気がついたのですが、ゲーム未プレイのサガステファンという層が意外にかなりいるみたいだな、と思いまして。特に主演・演出の佐藤アツヒロさん(ノエル役)のファンが情熱をもってロマサガ2に流入してきてくださっている印象をうけました。

 

そこで、主に役者さんファンからサガステに興味をもったという鑑賞者、鑑賞予定者のためのロマサガ2ガイドなんかあったら面白いかもしれないと考え、ロマサガ2ファンとしてまとめてみようと思った次第です。

 

コンセプトとしては

ロマサガ2未プレイの方で

・劇もこれから観るという方でも安心=舞台のネタバレなし

・知っていればも~~~っとサガステが楽しくなる知識

を書いていきます。

 

これを読めば原作勢と近い感覚で面白みを理解できるようになることでしょう。ちょっぴりマニアックだけど、観劇直前にさらっと読んでおけば安心?の予習編ということで、さっそくはじめます。

 

サガステ鑑賞前に知っておきたい「ロマサガ2

そもそもロマサガ2って?

ロマサガ2はスクウェア(現・スクウェアエニックス。当時はまだエニックスと合併する前でした)から発売されたスーパーファミコン用のテレビゲームです。正式名称は「ロマンシング サ・ガ2」と言いまして、奥深い世界観と歯ごたえのある高難易度なゲーム設定が特徴的な作品でした。

 

ストーリーは、「伝承法」という秘術をあやつる皇帝を主人公に、世界全土を帝国の領土としていくまでを描く物語です。ある時はその国の為政者を説き伏せ、またあるときは武力によって制圧し、その土地それぞれに多様な解決策のなかから自分好みの道を選びながら、帝国の領土を広く広くしていく、そういう楽しみを味わうゲームです。

 

七英雄=当時の小中学生を震え上がらせた悪のカリスマたち

そして、その行く先々で主人公のまえに立ちふさがるのがサガステにおける主役・七英雄たちです。要するに、ゲームでは七英雄はボスキャラという立場なわけですね。

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ところがロマサガ2のファンはボスが舞台版の主役であることになんら疑問をいだきません。むしろそういう配役にした判断を歓迎する人しかいないでしょう。それくらいプレイヤーはみんな七英雄が大大大大大大好きなのです。当時このゲームをリアルタイムで遊んでいた子供たちは、みな七英雄に心の底から怯え、その恐怖の深さとおなじくらい憧れたものです。なにしろかっこいい。ビジュアルはもちろん、戦闘方法や、ミステリアスな目的もなにもかも、最高にいかしたボスキャラたち。いうまでもなく、めちゃめちゃ強い。なまはんかなレベルの上げ方ではまったく太刀打ちできないくらい強く設定されているボスでした。それが世界各地に7体もいる!それはそれはワクワクしたものです。恐れながらも魅了されていた、まさに悪のカリスマでした。

 

 

 

どこから攻略してもいいゲームシナリオ

ロマサガを語るうえでどうしても欠かせないことがあります。それはサガシリーズに連綿とながれる「フリーシナリオシステム」というゲーム上の特徴のことです。

その名のとおり、このゲームのシナリオはフリーです。行動に制限がほぼかからないという意味での、自由なゲームでした。こちらを御覧ください。

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これはゲームの世界地図です。

ごく序盤こそ攻略順序に決まりはあるものの、この広いマップのうち、どこをどういう順番で進んでいくか、いつでも、どこでも、どういう進行状況でも、好きに決めることができます。左下の地域を制圧したら、なんとなく気分でどまんなかの砂漠に遊びにいってもいい。各地の七英雄のうち、だれから倒しにいくかを決めるのも自分次第です。

 

ドラゴンクエストファイナルファンタジーのように、ゲーム開発者がプログラムしたとおりの順番にしたがってイベントを攻略していく形式のゲームが主流の世の中で、ロマサガはイベント攻略の順序をプレイヤーに丸投げすることで、スリリングな「自分で冒険している感」を味わわせてくれました。

 

 

主人公は200人以上いる

ロマサガ2のもうひとつの特徴は、主役が一人じゃないということです。このゲームはキャラクターごとの体力とは別に生命力という寿命なような数値が設定されています。ゲーム上では「LP」と表される数字です。これが冒険中に0になると、そのキャラクターは死にます。復活の魔法とか、そういうのはありません。本当に消えてなくなってしまいます。どんなに鍛えた仲間でも、LPが尽きたらさようなら。基本的にはもうそのキャラには会えません。

で、なんと。この0になったら死ぬという仕組みは、主人公も例外ではないのです。国を背負ってたつ皇帝も、七英雄との熾烈な戦いのなかでLPが0になることもあるでしょう。そこでゲームオーバーにならないのが、このゲームの面白いところです。主人公は死にます。しかし、その魂は不滅です。どういうことかというと、皇帝が死んだときに一緒に冒険していたメンバーのなかから一人を選んで、次の皇帝に指名することができる、という世代交代システムが採用されています。

このとき、死んだ皇帝にそなわっていた能力や技術、つまりその戦闘力の差は、そっくりそのまま次の皇帝に継ぎ足しされます。まるで老舗うなぎ屋の秘伝のタレのようなゲームシステムです。(これが先述の「伝承法」というやつです)

したがって、主人公キャラクターにかぎってはたとえ死んでもそこまでの修行は無駄にならない、ということです。この仕組みをうまく使って、何百年単位の歴史をこえて、何世代も戦闘力を加算しつづけ、最強にして最高の「最終皇帝」を鍛え上げて七英雄に挑んでいく、というのが戦闘面でみたこのゲームの目的になります。

 

 

陣形に注目すると楽しい

今回のサガステは、豊富でダイナミックな殺陣が見どころのひとつと言われています。で、この殺陣。なんとワグナス役の役者さん=中村誠治郎さんが振り付け指導をご担当なさっておられるとか。しかもしかも、その中村誠治郎さん。BSフジで放送していた特別番組によれば、ロマサガ2を9回全クリしているほど熱烈なファンだそうです。そんなロマサガヲタな中村誠治郎さんが殺陣のインストラクターをしていることもあって、原作における大切なバトル要素もサガステでは見事に表現されています。

それは、陣形です。

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ロマサガ2は、基本的に5人でパーティーを編成して戦闘にのぞみます。皇帝がかならず1人必要で、あとの4人は帝国の領土どこからでもスカウトすることができます。帝国宮殿にいる精鋭近衛兵から選んでもいいし、世界の果てに住まうトカゲ人間族を4人のうちの1人として採用することも自由です。そうして集めた5人のフォーメーションを使い分けることで、戦闘を有利にすすめることができます。

ゲーム中にはたくさんの陣形があるのですが、サガステではそのなかなら3つが具体的に再現されていたことを確認しました。もしかしたら私が見落としているだけで、ほかにもあったかもしれません。

 

サガシリーズの代名詞「閃き(ひらめき)」システム

※2018/10/9追記

twitterで質問が寄せられまして、原作未見派の方が疑問におもったポイントがあることに気がつきましたので大切な追記をいたします。

 

 

 

そう!

忘れてた!

 

ロマサガ2から導入されて、のちのサガシリーズに受け継がれていくあのシリーズ代名詞的なギミックの解説を!!!

 

それは。

「閃き」

です。

 

ロマサガ2は戦闘中に新技を「閃く」ことで新しい技が使えるようになるという仕組みがあります。その時、ピコーン!という気持ちいい音と一緒に頭の上に電球が光ります。で、これはロマサガのお約束でもあるので、サガステでももちろん再現されます。ご安心ください。

「頭の上で電球が光る」なんてことを舞台で表現するために、いったいどのような手法が使われるのか?

前回公演(ロマサガ3編のサガステ)でも同じ手法がとられたようなので、知っている人は知っているかもしれませんが、サガステ2で初見の方はここも見所のひとつですのでぜひ楽しみにしていてください。

 

 

 

 

ほかにもいろいろ語りたいことはあるのですが、サガステを観る前の最低限の予習としてはこのあたりで十分かと思います。

 

それでは、素敵なサガステ・タイムをご堪能ください!

 

 ◆◆◆◆◆◆◆追記ここまで◆◆◆◆◆◆

 

 

続きの記事を書きました! 原作派によるサガステ見所解説です。

undertalenetabare.hatenablog.com

ネタバレ全開の観劇レビュー&知ってから鑑賞するとさらに理解が深まるロマサガ2の設定についてを解説しています。サガステを周回鑑賞する方や、1回観たけど部分的にわからないところがあった方へむけての記事です。

 ※大阪公演での初見を楽しみにしている方はまだ読まないでください。