サガステ感想。帝暦2018年、ダンターグはとんでもない巨獣を吸収した!の話

今日はサガステのダンターグについて書きます。

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私はダンターグが大好きです。七英雄のなかでも特に。一番。ラブ。

思い出の中のダンターグ

小学生のころ、休み時間にダンターグの落書きをいっぱいしてました。七英雄最多の4段変形をする彼は、デザインコンセプト的に落書きにぴったり。見たことないモンスターを次々に吸収させて、自分だけの第5形態、第6形態、第13形態くらいまで進化させる妄想をしてました。狂ったダンターグがやがて仲間の七英雄まで吸収して、HPが200万くらいある設定になるんです。ロックブーケを吸収するところを想像したら、なんか子供心に「いけないこと考えてる感」がわきおこってきて、えらいドキドキしたものです。(そのページはお母さんに見つからないように捨てました)

話がそれました。

ダンターグと戦闘するのも好きです。あの大きな身体でステゴロしかけてくる野蛮なかんじ。ラスボス級のキャラなのにノーマルダンジョンをうろうろ歩きまわってる掟破りな登場の仕方。4段階いつどのタイミングで遭遇してもハラハラさせられる強さ。こちらの全身全霊、フルパワーの攻撃を堂々と受け止めて弾き返す、あのスタミナオバケ。

しかもしかも、原作だとバカなんです。愛すべき戦闘バカ。強さをストイックに追求する暴の美学の体現者。

かと思いきや。

七番目の七英雄に残しておくと最終決戦のときに自分が「ワグナスと比べて強いのかどうか」なんてことを気にしちゃう繊細ぶりがチラ見えする。小学生か。なにがなんでもクラスで一番じゃないと気がすまない小学生男子か。バカで強い。バカ強い。ゆえに、怖い。序盤のナゼールで準備不足なのに遭遇しちゃうと思わず声がでるくらい怖い。だから忘れられないし、いまでも私的七英雄ランキングはダンターグが最ラブです。

で、そんなダンターグラブの私。

が、サガステダンターグを観てどう思ったか。

そりゃもう、



最&高!




なにが素晴らしいって、大好きな大好きなダンターグを、こんなにも男前に描いてくれたことがたまらなくうれしかったんです。

ダンターグの中にあった「憎めない乱暴者」というイメージを否定することなく、それにちょっぴり「思いやりをもった兄貴肌」な芝居をつけくわえるだけで、ああも魅力的なキャラクターに進化させてみせたのはただただ見事としか言いようがありません。

クジンシーと共闘するときの立ち回りは、まさしくアニキでしたよね。いたずらに力を誇示するでなく、さりげない動作のなかでさもあたりまえのように仲間を守る。それも、わざわざ守ってやるというより、暴力は自分が引き受けて当然!といわんばかりの身のこなし。それがはたしてクジンシーへの仲間意識なのか、はたまた荒事を楽しむついでに結果として助けちゃってるだけなのかは受け手の解釈によりますが、どちらにしても頼りがいのある男の背中には嘘がありません。

そうした前提をふまえて迎える二幕。彼への眼差しは、自然と変化してしまいます。もうただの筋肉バカにはどうしたって見えません。



彼こそは、重み。



舞台の上。客席のすべて。ながれる時間のことごとくにどっしりとした重厚感をあたえてくれる、サガステの重力として無二の存在感を放っていました。

ダンターグがあらわれるだけで安心する。

ダンターグが戦う姿をいつまでも見たい。

ダンターグがいれば。

ダンターグがいてくれれば。

ダンターグ、ダンターグ、負けないで!

ボスキャラを応援したくなっちゃうのがサガステの作り手が目指す狙いのひとつだとしたら、私は元来の推し英雄ダンターグでまんまとその狙いにどハマリした格好です。いやはや。

それにしても、あの頃大好きだったダンターグがまさかこんな見事な進化を重ねるとは。いや、彼の理念にしたがうなら強化というべきでしょうか。

ダンターグはサガステでさらに強くなりました。

全4形態を誇る暴力の化身は、2018年までの年代ジャンプ経過によってますます手がつけられないほど強化したんです。

さながら、幻の第5形態。

サガステという偉大な巨獣を吸収して。