【サガステ】なぜサガステはこんなにも私の心を震わせるのか
連日サガステの感動を書き続けている昨今でございます。
私がサガステを観てから、早くも20日以上が経過しているのですが、自分でも驚くべきことに感動の熱はいまだ冷めません。一つのことにこれほどまで熱くなったのは本当にサガステをおいて他になく、ただただ語りたい、語りつくしたい、語れど語れどとめどなく語りたいことが湧いてでてきて止まらないという、まさにハマってしまった状態なんです。
それぐらい私にとってサガステは特別でした。特別な興奮と特別な幸福。およそ三時間ばかりの体験に、その時間以上の濃密な感動があふれるほど詰め込まれていました。
あの日から、毎日毎日、それこそ比喩ではなく毎日サガステのことばかり考えています。あまりにも幸せなあの三時間を記憶にとどめておきたくて、わずかなりとも薄れていくことが怖くて、日々思い出しては大脳皮質への定着をはかろうと言語化を試みます。言葉は自然と出てきました。自分がこんなにも長い文を書けるだなんて、知りませんでした。好きなことを好きなように好きなだけ綴る。それがこんなにも気持ちがいいことだなんて思ってもみませんでした。自分にとってのサガステを語りながら、自分の知らない自分を発見する、そんな毎日でした。サガステは私を変えました。私に、集中してものを観る力をくれました。すべての瞬間を味わいつくしたくて、感受性の毛穴を200%ひろげて作品を味わうことの恍惚を知りました。佐藤アツヒロという才能はもちろん、自分が知らなかっただけで世界にはこんなにもひたむきに芸に打ち込んでいる本気の人たちがいることに気付きました。そしてなにより、サガステは私に、愛するものを愛していると叫ぶ快感を教えてくれました。改めて言います。サガステは本当に最高でした。愛しています。すべてが終わったあとも、この愛は冷めるどころか熱を増し、燃え上がっています。
いつからこうなったのでしょう。時間はすこしさかのぼります。サガステを観終わったときのことです。とてつもないものを観た。とてつもない、本気の「ロマンシングサガ」を観た。圧倒されて、呆然となって、そのまま会場をでて電車にのり、帰路につく中でようやくすこし落ち着いてきて、こう思ったんです。
この火を絶やしてはいけない。
もりあげよう。サガステを、世界のはじっこから盛り上げよう。火をくべて、風を吹かし、大声で感動を叫んで、ひとりでも多くの人にサガステの良さを知ってもらおう。おこがましくも、そう思ってしまったのです。
それは私なりの使命でした。
子供の頃からロマサガ2を愛しつづけてきたひとりのサガファンが、サガステというプレゼントを公式から受け取ってしまった。それも限りなく高水準で、どこからどうみても本気で作ってることが伝わってくる、あまりに誠実なる新解釈。
もう、だから、お返しするしかない。
サガステという超本気のロマサガ愛に、ファンとして返せる精一杯の誠実さで。本気で味わい、本気で喜び、本気で素晴らしさを語りつくす。そんなことを、思ってしまったんです。
サガステはこんなにすごいよ。
サガステはこんな見所があるよ。
サガステはこういう奥深さがあるよ。
だからすぐに、原作未見派のための鑑賞ガイドを書きました。
サガステはこう語れば楽しいよ。
サガステはまだまだ盛り上がってるよ。
サガステは繰り返し観ても面白いよ。
そう思ってほしくて、大阪公演までに復習ガイドを書こうと思いました。
サガステ、私はこんなところに感動したぞ。
サガステ、こんな気付きも得たぞ。
サガステ、ロマサガへの愛が伝わってきたぞ。
サガステ、ありがとう。
サガステ、ありがとう。
サガファンで良かった。
サガファンとして報われた。
その思いのたけを、毎日ブログに書くことになりました。
だからいまもサガステは終わってません。
何年か経ってから、サガステを生で観られなかった人たちが、こんなにも千秋楽後に繰り返し愛され続けたコンテンツがあったのかと驚くような。そんな伝説的な公演になるかどうか、それはこれからのファンのふるまい次第なのかもしれない、なんてことも考えてます。大げさかもしれないですが、世界のはじっこから私はそんな夢をみながら、しばらく火をくべ続けていきたいと、そう思っています。
かつて、ドラクエやFFのような形式のRPGとは別の道をいき、本来の意味での「ロールプレイングゲーム」を家庭用ゲーム機で再現しようとして作りあげられた、出自からして「本気で本物を作る」というロマサガの理念は、サガステでもまぎれもなく再現されていました。
通好みのサガシリーズとは言われるけど。
要は、ゲーム観に一家言あるファンばかりのめんどくさい愛され方をしているロマンシングサガ。
好きな人は大好きだけど、クラスの多数派ではなかった僕たち。
愛がなくてはついていけない世界。
ゆく道は細く、だけど歩くかぎりは後悔だけはしない、そんなロマンシングサガとそのファンの生き方に。
サガステは、やっぱり変わらずに、いかにもサガシリーズらしいやりかたで微笑んでくれました。ぼくらはこれでいい。このままで行こう。信じるものを、信じるままに、ただ最高を、本気で作り出すだけ。
それを受け取る者として、
私は今日もサガステを思い出してます。
記憶のなかのキラキラした光景を、心のいちばん手前でためつすがめつしながら、あの感動は嘘じゃなかったと、今日も、明日も、サガステを楽しんでいます。
サガステに出会えて幸せです。
サガステを作り上げた全ての人たちへ、消えることのない感謝をここに刻みます。
今日はこんな感じです。
お読みいただき、ありがとうございました。
【サガステ】妖精と科学の探究者、ワグナス。なぜ一幕の悲劇に繋がったか?
サガステの七英雄語り、いよいよ大トリ、ラストはリーダーのワグナスについてです。
ちなみに、サガステのいくつもある「見所」のなかでも、特にこれこそは!という全体を象徴するものは、個人的にはワグナスだと思っています。
うちのブログではじめてサガステのことを書いたのがこの記事なのですが、そこでもワグナスに心を打たれた、当時の自分の気持ちが残っています。
たしかにそうなんです。ワグナスは素晴らしかった。本当に、本当に、本当に、素晴らしいワグナスでした。
さて、さて。
例によって例のごとく、大千穐楽はすでにすんでおりますので、以下ネタバレ解禁のワグナス感想です。どうぞー。
★★★★★★★★★★★以下、ネタバレ★★★★★★★★★★★★★
※DVDまでまだ観られない!という方はページを閉じてください><
いやあ、しかしねえ。
サガステワグナス、本当にすごかったですね。
語彙という語彙が吹き飛ぶ、すさまじいキャラクターでした。
原作ワグナスのもつミステリアスな雰囲気もぷんぷん醸しておりましたし、とにかくかっこいい。リーダーってのはこういう男をいうんだろうな、というね。
話はいきなり脱線しますけど、日韓台合同のアイドルグループ「TWICE」さんの話。リーダのジヒョちゃんは、プロデューサーから彼女のリーダーとして資質を見込まれてリーダーに就任したという経緯があるそうです。
TWICEという大成功したアイドルグループのリーダーに求められる資質。それは謙虚であること。リーダーたるもの、人を押しのけて前に出てはいけない。チームメイトを前に押し出して輝かせるために、自分があえて一歩後ろにさがる気持ちを持ち続けられる者だけが、TWICEのリーダーになれる。
つまり、優れたリーダーとは、仲間のために犠牲になれる人のこと、なのだとか。
さて、ワグナスです。
彼ほど「自己犠牲」という言葉が似合う男はいませんでした。
天地変動の兆しをうけて、国家存亡の大プロジェクトを任されている若き神官。星を読み、魔物を討ち、宮廷の政治闘争にも身を置きながら、恋を捨て、友情と距離をとり、人間であることをやめてまで人々を救おうとした。そして最後には、抗いもせずに処刑場へむかう。それは渇いた諦めからではなく、自分が消えることで多くの人が救われると確信していたからのことでしょう。
さながら、聖人のごとき生き様。凛々しく、正義にあつく、理想を高くかかげる、本物の善なる勇者がそこにいました。
でも、ちょっと待ってください。
本当にそうでしょうか……?
もしかしたら、ひょっとすると、
ワグナスは全部分かってやっていたことだったんじゃないか?
みたいな、半分妄想まじりの考えが浮かんでしまったので書いていきます。
キーワードは「誤算」です。
ワグナスが悲劇に行き当たるまでの3つの誤算とは?
それを読み解くことが、ワグナスというキャラクターをより深く理解する手がかりになるのではないかと、考察しました。
実験者ワグナス
ワグナスは天才です。
頭脳派で、知恵が回る男。
優れた計画と、ゆたかな知識で、未来予知にかぎりなく近い将来分析ができる、そんなキャラクターとして描かれていました。あの世界で天体の配置から読み取れることは、おそらく単なるオカルトめいた吉凶占いだけではなく、数学、物理、科学を総合したオーバーテクノロジーの類でしょう。サグザーは時空間の分野に長じ、ワグナスはその知能と研究を世界滅亡の阻止という方向に傾けた、いわば神職という名の科学研究者であったのではないかと想像します。
私はつい「神官と呼ばれてはいるけど、実際は研究者や学者なんだろうな」と感じてしまったのです。
で。
そんなワグナスは、科学の徒としての考えをもった人物だとすると。まったく新しい未知の技術を前にして、きちんと実験をしなければならないという気持ちになったのではないでしょうか。
たとえば、吸収法は安全なのか?
たとえば、次元転移は無事に機能するのか?
一方で、彼は他者に犠牲を強いることを良しとしない自己犠牲の性格ももっています。
だからそうした新技術にたいする実験の初期において、きっとワグナスはこう考えてしまった。「まず自分の体に試そう。ほかならぬ自分自身が実験体となろう」と。
だから魔物を吸収することになるのは、必然でした。実験者として、どうしても自分自身で参加しなければならない、ある種の使命感があったのではないかと、そう思うんです。
しかし、そこからいくつかの誤算があります。
第一の誤算は、妖精系モンスターを吸収した影響です。
ワグナスは原作において、妖精系モンスターのシンボルにそっくりな見た目をしています。彼はおそらく妖精・エレメンタル系の魔物を喰らい、純然たる魔力をその身に宿すことで術法の強化を図ろうとしたのでしょう。ところが、妖精とは、すなわち人間をたぶらかす者です。誘い、まどわし、もてあそび、いたずらをしかけて、人の悪意を引き出して遊ぶやつらのことですね。
これは私の個人的な妄想なのですが、ワグナスはこうした妖精的な性質に、影響を受けてしまったのではないかと思います。どういうことかというと、彼は他の七英雄にはない、さながら妖精めいた「遊び心」があるんです。
原作のワグナス決戦の舞台・浮遊城。彼に対峙するまでに長く険しく苛烈な城内ダンジョンをぬけて、ようやくお出ましとなったところでワグナスは皇帝にこう問いかけます。
ようこそ、我が浮遊城へ!
ここまでは楽しんでいただけたかな?
そう、彼は天空を行く城という大掛かりな舞台で待ち、皇帝を迎え撃ちながらも余興として「遊んで」みせる余裕風をふかせるんです。すさまじい強キャラ感の演出!(ちなみに「もう帰る」と返事をすると、本当に城のそとまで送り返してくれますw)
ついでにいうと、彼は人心掌握のプロフェッショナルでもあります。
ヤウダ地方の王家を巧みにたぶらかし、武人セキシュウサイと皇帝を互いにつぶしあうように仕向け、自分は空の彼方で文字通り高みの見物をしている。人間の醜さを引き出すことで勝手に自滅するように、裏で糸を引き、国を操り、思いのままに動かして笑っている。いかにも妖精モンスターの象徴的な戦い方、遊び方だと感じます。
サガステのワグナスは、はっきりそうとは表現されていませんでしたが、遊び心があり(ひらめきヘルメットのくだりは大はしゃぎでしたねw)、性格的にはいかにも真面目そうでありながら、その戦い方はどこか妖精めいていた、と思うんです。これはきっと、彼にとって誤算でした。力が暴走しないように制御はできても、妖精的な性質からまったくの無影響でいることはできなかった。
そうして妖精的な性質を得たワグナスは、人の悪意を引き出して、利用するという戦い方を無自覚のうちに身に着けてしまったのかもしれません。まあ、ものすごく回りくどいことを言っていますが、要するにどういうことかというと、つまり
「オアイーブパパの暴走って、実はワグナスがそうなるように仕向けたんじゃね?」
という。
どういうことか説明します。
オアイーブパパという無理だらけの装置
サガステにおいて、作劇上の無理をたったひとりでぜんぶ受け止めて消化しているキャラクターがいました。オアパパこと、オアイーブパパです。彼は行動原理が場面ごとにちぐはぐで、執着の対象がブレてしまう謎の人物でした。
しかしよくよく見ると、ブレたというより、ズレたというかんじがします。もっというと、ズラされた。
彼がもともと執着していたのは、どう考えてもワグナスでした。ワグナスと自分。ワグナスという才能にどうむきあうか。ワグナスのまぶしさ。ワグナスの有用性。ワグナス。ワグナス。お前をワシのものにしてみせるぞ。ほ~れほれ、クリームお食べ~、という、なにこの年の差BL臭すげえ、みたいな謎のこじらせパパでしたよね。めちゃ面白かった。観ているだけでワクワクでした。
ところが、ある時点からオアイーブパパの執着の対象は、ワグナス個人というよりも権力欲へシフトしていきます。ここに、ワグナスの意図が一枚かんでいるとしたら、この話はちょっと違った見え方をしてきますね。
ワグナスは王の急変をきっかけに、これをうまく利用した。
オアパパの執着を自分という個からズラして、手にとどきそうな王座への渇望にずらした。そのために、自分が「半分魔物の危険な存在」であり「社会的には許されざる者」であることをまったく否定せず「オアパパから見て立場が悪くなった弱者」であるように、もし、見せかけたのだとしたら……? 妖精的な作為によって、オアイーブパパの悪意を引き出し、からめとり、あえて自分を追放させるように、追放したくなるように、仕向けたのだとしたら……?
自分が次元転移の実験台になるべきだという科学者としてのプライドと、
さりとてサグザーに「ワグナスを転移させた負い目」を負わせたくはなく、
では誰が? 誰なら? どうすれば、自分を、この世界から飛ばせるのだろうか、
そうだ、大神官だ。
彼の悪意を。彼の敵意を。彼の欲望を。
さらには自分の立場を。七英雄の邪悪さを。罪を。
利用のしがいがあるのではないか?
こうした思考があったかどうか、実際にはわかりません。
でも、妖精を吸収したワグナスが、悪魔的なからめ手で人心を操ろうとしていたとするなら、原作のワグナスが採用した戦略と通ずるところ大ですね。
また、正義の目的のために自分一人で罪をかぶろうというのは、
いかにも自己犠牲の精神に満ちたワグナスらしい、凜々しいリーダーシップの発露だとも感じます。殉教者の孤独と、覚悟。
そしてことは成り、オアパパはまんまと次元転移装置に手をかけるにいたるわけです。
オアイーブパパの弱さを計算できなかった悲劇
ところが、話はここで終わりません。
ワグナスは慟哭します。
泣いて、叫びます。追放に際して、彼は血の涙を流します。
なぜか。
誤算があったからです。妖精の魔性と遊び心を身に着けたのとは違う、もうひとつの誤算。
それは、オアイーブパパの弱さを計算にいれられなかったことでした。
私の見立てでは、ワグナスは本当は彼一人で旅立ちたかった。彼の策によれば、彼だけが王を殺した魔の七英雄として追放されるはずだった。
しかし、オアパパはここでさらにもう一回ブレます。ワグナスという個人に対するヘイトだったはずが、いざ追放の段になって、七英雄全体へのヘイトにシフトするんです。ここは舞台を観ていたときには、正直よくわかりませんでした。あるときは権力の至高を望んでいた一方、七英雄の排除にやっきになる、ちょっと唐突な感じ。七英雄は名声こそ得ても、王宮の政治にかかわれるわけもなく、オアパパの直接的な害にはならないはずなのに。にもかかわらず、あれほどまでに七英雄を敵視するわけとは。わからない。自分の罪がばれることをおそれてのことなのか、強大すぎる武力をもった個人におそれをなしたのか。よくわからなかったのですが、わからないなりに感じたことは、彼は弱かったということです。それも、哀れなほどに弱かった。
弱さは冷静な判断力を失わせ、論理的思考はすでになく、倫理観も壊れはて、追い詰められ、オアパパは混乱をきたします。そう、混乱。混乱しているのでもはや他者からは理解できないし、自分自身でも正体をうしなっている、意味不明の錯乱状態。
ゆえに、オアパパはもう、王座への志向も、ワグナスへの執着も、いろんなものがよくわからなくなって、ただ近視眼的に「英雄を破滅させたい」という気持ちになってしまったのかもしれません。
だから、七英雄の友情を利用した。
ワグナスを慕う者たちは、この日、この時、この場所に集まる。
まとめて追放してやろう。
ワグナスはそれを見誤りました。まさかこんなにも支離滅裂で、こんなにも浅はかで、こんなにも脆く弱い人間がいるものか、と。
自分だけが追放されればそれでよかった。けれど、そうはならなかった。オアパパの招いた煽動。誰もが混乱し、誰もが破滅願望をもった。恐怖によって混乱し。弱さによってパニックは加速し。だから、七英雄まとめて敵認定され、追放されざるを得なかったと思うと、なんだか人間のもろさ、そのリアリティがワグナスとオアパパのふたりによってまざまざと舞台に表出されたように思えてきます。
最後の誤算。ワグナスには仲間がいた
そして最後の誤算。妖精の魔手でオアパパを利用し、利用したつもりが計算外の弱さによって計画の破綻につながり、そして、
ノエルが走った。
一人で消えるはずの計画に、しかし「ワグナスを処刑しようとすれば全員が追放実験地点に集まるにちがいない」というオアパパの悪意が掛け合わさったことで、ワグナスが想像だにしなかった悲劇につながります。来てしまうのです。みんな。来なくてもいい。オレ一人でいく。くるな。くるんじゃない。
だけど、ワグナスの最後で最大の誤算。ノエルは来る。スービエも来る。七英雄は来る。友だから。英雄同士だからじゃない。友人として。人間として。
俺達はワグナスの呼びかけで集まり、正義を知った。
だから、いま、たとえ呼びかけられなくても集まろう。
それがワグナスの意志に反するとしても。
ワグナスは知らなかったんです。
自分がそれほどまでに愛されていることを。
自分がそれほどまでにリーダーであったことを。
彼らを英雄にし、彼らを輝かせた。
自己犠牲の果ての果ての果て、誰しもが彼を聖人だと認めていたからこそ、逆に避けようのなかった全滅エンド。
お前たちまで追放される必要はなかったのに。
お前たちまで悪とそしられるいわれはないのに。
奴らを許さない。
俺を追放する奴らを。
俺たちを追放する奴らを。
俺を愛し、俺が愛したお前たちを、悪と罵るすべての愚民どもを。
そんな魂の叫びが、たしかに聞こえてきました。
一幕ラストのあの慟哭は、おそらく生涯忘れられない記憶になります。
ワグナス。
誤算こそあれ、あなたは間違っていなかった。
あなたはどこまでも善で、どこまでも優しく、理想のリーダーでした。
あのワグナスでなければ、七英雄誕生の話がぜんぶ嘘くさくなる。
でも、真実だった。
真実そのものに感じられた。
はやくDVDで観たいです。
何度も観たいです。
あと、殺陣だよ、殺陣!!!!
ワグナス、ほんとに殺陣すごかったね!!!!
あれ、中の人の中村 誠治郎さんが振り付け指導してるんだってね。
別の記事でも書いたけど、セキシュウサイ戦はホントにホントにホントにかっこよくって鳥肌立ちまくりでマジでヤバイ。言ってること、やってること、ぜんぶが最高にかっこいいの。うでまくり~~~~! 両腕がば~~~~! 回し蹴りずばーーーー! かつての日々をーー! 思い出せるやも!!! しれぬ~~~~~ううううううっっっっっ(泣) てかね、てかね、誤解を恐れずいうなら、私、男だけど、
中村誠治郎さんのお顔が好きです(照)
かっこいいのに可愛いし、あの運動神経、身のこなし、笑顔、やべえ(鼻血)
BSフジの特番で司会進行やってる時の中村さんが、顔が綺麗なだけのただの困ったロマサガオタで笑ったw
ロマサガ愛の深さを感じたよね。最高のワグナスだった!
さて、浮遊城は楽しんでいただけたかな?
楽しんだ
ぜんぜん楽しくない
もう帰る → → →(ついでにポチっと)
※おかげさまでブログランキング「ゲーム感想部門」で第1位になりました!
「演劇感想部門」でも2位にランクイン!
たくさんの方に読まれて大変うれしいです。ありがとうございます!
【サガステ】平山佳延のスービエ。愛で生まれ変わり慟哭と共に壊れていった海の王者。
サガステの七英雄語り、今回はいよいよスービエ編です。
この記事をずっと書きたかった!
正直、こんなすごい役者さんがいたのか!という発見でした。スービエの迫真の演技。素晴らしかったです。
さて。例によって例のごとく、ステータス的には大阪公演大千穐楽まで終了現在ですので、ここからはネタバレ解禁で感想を書いていきます。
★★★★★★★★★★★以下、ネタバレ★★★★★★★★★★★★★
※DVDまでまだ観られない!という方はページを閉じてください><
スービエのことを語るのは、とてもとても難しいです。
勇気がいる、とも言えます。
未知のものを語るための、話者の態度の問題。
自分はこのスービエに対してなにを想えばいいのか。
それがそもそもむずかしい。
なぜかというと、ロマサガ2ファン勢からしたらサガステ七英雄で新たに与えられた「設定」レベルでの最大の変更は、このスービエに集約されるからです。
要するに、知らない人なんです。
原作の文脈からスービエを見ると、正直、知らない人でした。
なにしろ、原作におけるスービエって、情報がほぼ無いに等しいんです。てか、そもそも会えない! こいつだけ出現条件の管理がきびしくて、よく考えずにストーリーをすすめていると遭遇するチャンスがないまま最後の一人になっちゃうパターンもありえる。戦いにいけるのはあとワグナスとノエルしかいなくて、沈没船イベント発生してない&氷海にいくルートがないからスービエにはまだ会えなくて、みたいな。(私が下手なだけかもw)てか、「ワグナスのいとこ」としか説明されないしね。性格じゃないじゃん!
一応、スービエも沈没船バトルで「いなくなった古代人を探している。復讐のために」的なこと言っているので、魚類・水棲タイプモンスターと同化して海底の遺跡を探索していたのかもしれません。その発言を真とするなら、彼もまた数千年の復讐心を捨てなかった執念の魔物ではあるのですね。
ひるがえって、サガステのスービエは。
クジンシーとはまた違った意味で、大きな変化を経たキャラクターになりました。
クジンシーは「数千年の地獄で狂気した」いかにも素直な「変化」です。作品における壮絶な時間経過の悲哀を、クジンシーは一身にうけて表現していました。
また、変化ということでいえば、ボクオーンは「変化に抗おうとして狂気と正気のはざまでゆらぐ」というクジンシーとは相対的な見せ方をしていますね。変化の強度に差をつけることで、追放前の「心の強さ」に個性付けをしようとする脚本上の工夫だと感じました。七英雄ひとりひとりに役割があり、それらがグラデーションを成している。こういう細かい部分の作り込みが、サガステは本当にすばらしい。
で、スービエです。
彼は、クジンシーやボクオーンとはまた違う、別の種類の変化をみせます。それも2度。
一度目の変化。
それは愛です。
スービエは「愛を知って生まれ変わった」。
とても、ドラマチックな変化でした。
人妻といくらでも寝て、浮名をながし、いつ果てるともしれぬ戦場で舞うように生身を晒す無頼漢。
数千年の地獄のなかでもすり切れなかった強靭な精神の持ち主。
クセになる声と、眼の開き方まで自在に駆使して醸し出させるカブキ者の余裕風。
かっこいい。ほんとにかっこいいスービエです。
笑顔もいいんです。チャーミング。
追放の前後で、そのあっけらかんとした爽やかな笑顔は同じ質を保っていましたね。
で、変化の話は二幕。
舞台は現代へ。
皮肉にも、こここそが、追放の前の世界。旅の果て。ようやく戻ってきた。
当時の人間はすでに逃げて消え去ったが、あとは手がかりを探して追いかけるだけ。
ゴールは見えた。もう一歩。あとすこし。
ついに七英雄はここまできた。
そんな、執念と憎悪の英雄譚をすべて洗い流してしまった、リルとの恋。
リルと出会えた。
愛を知った。
スービエは変わった。
生まれ変わってしまった。
愛を知り、生き方を変えた。
かーーーらーーーーのーーーーー
死別!
幸福からのギャップ。振り幅!
そりゃあさ!
ああなるよ!!!!
大号泣だよ!!!!!!
嗚咽だよ!
慟哭とは、こういうお芝居だよ、っていうお手本みたいなリアリティ!
ゆ~~~る~~~さ~~~ん~~ぞ~~~~~!!!
だよ!
てか、スービエのリルへの愛が深すぎなんじゃよ!
数千年の悲願を捨てて恋に落ちるとか。
どこの皇帝だ!!!!
……
………………
どこの皇帝だ?
……………………ん?
……あれ?
いや、いや!
あああああああああああああ!
そうか!
て、書いてて気づいた!
いま気がついた! ひらめいた!(ピコーン!)
要はさ、これさ、あれだよね!
南ロンギットのマーメイドイベントのエッセンスを再現しようとしてるよね!!
ロマサガ2には「マーメイドとの熱愛逃避行」という異色のイベントがありまして。
全イベント中、最大級にロマンチックなラブのイベントです。
海の底で歌い、踊り、愛しあう。
あの記憶に焼き付いて離れない印象的な一幕。
原作未見派の方のためにかんたんに説明しますと、冒険の中盤以降で「マーメイド」という町にいくと発生するイベントがあるんです。
で、
「夜にだけ酒場に現れる踊り子に3回会いにいく」
↓
「実は彼女が伝説の人魚であることを知る」
↓
「彼女を追いかけたくて世界中を冒険して人魚の薬を手に入れてくる」
↓
「海の底に会いにいく」
↓
「もう一度会いにいく」
↓
「ただし人魚の薬は3回つかうと陸にもどれなくなる」
↓
「それでも会いたい。3回目だけど、会いにいく!」
とやってしまうと、なんとなんと、その時プレイしていた皇帝は強制的に寿命扱いとなって冒険から離脱することになるのです。さらに余談ですが、これを最終皇帝(男)でやらかすと正真正銘のゲームオーバーになります。つまり、歴代皇帝がつないできた意思と悲願の継承バトンは、ある一代の皇帝の情熱的な恋によって断絶してしまう、というとんでもイベント!(笑) 国家を背負って立つ者の責任w まあ、直前にセーブデータを分けておけば大丈夫なんですけど。こういうことも可能な、フリーシナリオシステムの面白さですね。
で、で、これをふまえてですね。
スービエはリルを通して、要は「主人公」になってたというわけですな。
紡いできたすべてを。
その時の仲間を。
いまのLPを。
ぜんぶ無しにして自分からゲームオーバーを選ぶ恋。
あのロマンシングサガ最大のロマンチックで破滅的な純愛。
あ、もしかして、もしかして、
スービエとリルの二人パートって、全部で3回なんじゃない!?
人魚に3回会いにいったからゲームオーバーになったんじゃない……?偶然?
す、すげえええええええ、、、
サガステ、すげええええええ
計算されつくしてる!!!
原作の面白いエピソードを、ほんとにあまさず、無駄なく、魅せているっ!!
いやあ、本当にサガステは最高ですね。
こうして思い出しながらまた色んな発見があるしそのことごとくが、ほげええええ、って感心しちゃう。
まあね、
言うてもね、
私は大変なへそまがりですのでね、
二幕のスービエとリルのエピソードのことなんか絶対くわしく書きたくないですけどね!
あんな見え見えの泣けるエピソードぶっ込まれて、
もともと真っ白なキャンバスだったスービエのキャラ設定に、
そんなあからさまな悲恋の主人公属性を付け足しされちゃっても、まあね、
そりゃ泣くよね、あたりまえだよね、狙いどおりだよね、とか思うんですけど、
そんなんで往年のロマサガ2ファンが泣くとでも思ってるんですか?みたいな。
泣くもんか!てな具合にね。
泣かない、泣かないぞ、って心に決めて観てたんですけどね。
まあ、
クソ泣いてたんですけど!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ふぁおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお、おんおんおんおん、
そりゃ、泣くよ。泣くよ!泣く、泣くよ、泣かせてよ!!!!
あのスービエのお芝居で、心を動かされない人なんているの!????
だってさ、
殺陣に込められた殺意!
すごくない?
震える。ほんとに怖い。
あの殺陣。マジで殺そうとしてるって。
あー、ほらソウジ死んだね(あ、生きてた)
あの槍。グッサー!角度えげつねえ!
あー、ソウジ離脱か~。(お、おお、踏みとどまった)
ほらー、メイルシュトローム。
ねー、ソウジ逝ったわ~。(あ、LPバグってる!?)
とまあ、ソウジ関連で別の意味でハラハラドキドキしまくりましたけど、スービエの放つガチ殺気が怖ければ怖いほど、失ったリルへの情念が想起されてね、もうね、尊いし、しんどいし、泣けて泣けて、もうね、呼吸つらいよ!さすが海の王だよ、酸欠になるよ!
てな感じでした。
私は、演技のことはくわしく分からないけど、スービエのお芝居は虚構をはみ出してた気がします。まるで真実に見えました。
役者さん、平山佳延さんとおっしゃるのですね。
役への入り込み方がすごかった。
設定すらなかったはずのスービエに、たしかな輪郭を与えた名演技でした。
毎日毎日、一生一度の恋をして、人生が壊れるほどの死別を経験する。
そんな役にあれほど深い憑依型の演技で挑むことには、相当の困難と恐怖があったのではないかと想像します。にもかかわらず、公演中は一秒たりともそんなことを感じなかったんです。役者の苦しみとか、葛藤とか、そういう余計なことをまるで匂わせない。芝居なんかしてないようにしか見えない芝居という、すごく高い次元の芸を見せてもらった思いです。
スービエがいたから、サガステは生命力を得た。舞台が生き生きとした。
板の上に、一個の人生が立ちあらわれ、慟哭とともに消えていく。
それは一生。泣いた男の生涯。
数千年の魂の終着点。
すさまじいものを魅せられました。
つくづく思うのは、サガステは演技力もすごい。
すばらしいシナリオに、すばらしいパフォーマンス。
この舞台は伝説になる。
スービエは、その気持ちを確信にさせてくれる存在でした。
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【サガステ】クジンシーの「笑顔」に見る、七英雄の業。
とりあえず、ステータス的には大阪公演の大千穐楽まで終了している現在ですので、すみませんがネタバレ解禁で感想を書いていきます。
★★★★★★★★★★★以下、ネタバレ★★★★★★★★★★★★★
※DVDまでまだ観られない!という方はページを閉じてください><
続けます。
まず、ね!
ロマサガ2勢からするとクジンシーってあそこまでお調子者キャラじゃなかったはずなんです。たしかにそういう面はあるけど、一幕は正直、観ていて不安になるようなギャグキャラ感がありました。場を温めるコメディリリーフ(シリアスな物語をやわらげるための役回り)として、ロマサガ2原作派としては見たことがない姿が表現されていました。
なので、最初は本当にこのキャラ大丈夫なの? とか思ってました。
私の知ってるクジンシーと違うんだけど。
語られざる前日譚っていったって、さすがに改変すぎじゃね?
「嫌われもののクジンシー」じゃなくて、
「嫌われてたどころか空気扱いのクジンシー」なんだけど、
おいおい、原作ファンをがっかりさせんなよ~~~!?
とか思ってたんですけど…………
さあっっせんでした!!!!
すいません、すいません!!!!
フライング焼き土下座!!!!!!
なめてました。
もうね、最高。
最 & 高 !
クジンシー、エモい。
エモいし、えーーーー、なんというか、
……………………エロい?
そう、色気がすさまじかった!
男の私でも、あのクジンシーのほっそりとした首筋とか、
ゾクッとするもんね。
幼馴染みがヤクザになって再会するみたいな切なさ
しかもね、まさか、二幕で出てきた瞬間に、涙腺やられるとは思ってませんでしたから。
なんというか、落差にやられてしまったんだと思います。
ギャグ要員からの、狂った暴の化身へ転じた、高い落差。
あれはずるい。
サガステによって「語られざる物語」が明かされた一方で、七英雄が強制転移させられてからの数千年間はやはり謎のままなんです。で、その物語上の余白にこめられた「膨大な時間」や「過酷な経験」が、きっとクジンシーを変えてしまった。そういう解釈は容易にできると思います。
あんなにもおちゃらけで、
あんなにも必死で、
あんなにも「何者でもなかった」彼が、
あれほどに凄惨な、
あれほどに凶悪な、
あれほどに吹っ切れた、
無法の破壊者のたたずまいを身につけてしまった。
要するに、
小学校まではどこにでもいる幼なじみだったのに、成人式でひさしぶりに再会した友達がごりごりの武闘派ヤクザ(前科2犯)だった。みたいな。ね。
あー、それはちょっと違うか!
でも、エモい。そういうの大好物です。
物語の味わいとは、つまるところ人間の感情にどんな変化があるかを見届けること。
時が流れていくなかで、否応なく変わってしまう人格のはかなさ。
その無情。
いまが永遠に続いてほしいとどれほど願っても、
その願いの瞬間さえ一秒後には過去になっている悲しさ。
それが数千年。
あらがえない変化。
受け入れるしかない絶望。
それでも、六人についていくしかなかった道。
引き返せない異世界。
アイデンティティの喪失。
自分が何者かも分からなくなる旅の果ての果て。
それを。
二幕。
ただ、「あやしく嗤(わら)っている」という芝居で。
見事に! 見事に! 見事に!
表現しきっていたと感じました。
善性を失い、悪に染まり、武力を得て。
深い絶望を経た者だけがたたえられる笑顔の美しさ。
控えめに言って、超最高でしたね。
変わらない者の異常さをかえって浮き彫りにする
クジンシーの舞台上の役割は、もうひとつありました。
クジンシーをまるで別人のように変化させた「地獄」の日々を、しかし他の六人も経験しているはずなのです。ところが、彼ほどまでに大きな変化をした者はいないという事実に行き当たります。で。
それってむしろ、異常じゃない?と。
変わらずにいた者たちの執念の深さ。
想いの強さ。
決意の深刻さ。
その異常さを、クジンシーはかえって浮き彫りにさせます。
前述したように、クジンシーは何者でもありませんでした。
何者でもない、ただふつうの男。
ワグナスに呼ばれていなかった奴。
その場にいあわせた、英雄未満のエキストラ。
彼には、国民を救う信念はなかった。
傭兵としての自信も誇るべき生き様もなかった。
兄様を慕う情念もない。
世界を滅びから救う使命もない。
高名なる神官様に見出された自尊心もない。
ないないづくしのクジンシーは、ただ「何者か」になりたかった。
何者でもない、ただのふつうの、古代人のひとりにすぎなかった。
必然、数千年の復讐の旅でアイデンティティを損なうことでしょう。
ふつうの男が、七英雄としての自我を掲げ続けられるわけがない。
変化してあたりまえ。
狂ってあたりまえ。
正体を失うことこそ、逆説的に正常なはずなのです。
ところが、ワグナスは。ノエルは。ロックブーケは。
数千年間、魔物を吸収して生きながらえ、それでもなお当初の目標を保ち続けている。その、ありえないほどの執念。正常であるということの狂気性は、もしかするとクジンシーのそれを凌駕しているのかもしれません。
そのことを二幕の限られた出番のなかで余すことなく伝えきる。
これは相当な演技力がなくては不可能なことです。
台本をなぞるだけでは決して実現しえない、迫真。真実味。
クジンシーの余白全部を舞台上に表出せしめる深い深い芝居でなければ見えてこなかった、七英雄の業。
本当に、本当に、素晴らしいクジンシーでした。
あとね、あとね! 衣装もめちゃ良かったよね!!
ルックス的には今回いちばん個人的に刺さったのもあって、V系っぽい感じそそるよね、ってのもあって、クジンシーめちゃめちゃ好きになりました。
D・V・D!
D・V・D!
D・V・D!
はよはよ、楽しみですなーーー!
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【ロマサガ2舞台】原作ガチファンが観た七英雄の観劇レポまとめ(随時更新)
ご訪問ありがとうございます。ここはサガステ語り部屋です。
まずはここ
微ネタバレあり・観劇全体レポ↓ この記事を最初に書きました
で、ここからサガステ感想書くのが楽しくなって火がつきまして、
本題・サガステ七英雄を全員分語りたい!
①ノエル編
↓おすすめ記事! 読者様から「泣ける記事」と評されました。
サガステ感想【ロマサガ2舞台】ノエル編 ~佐藤アツヒロの帰還~
②ボクオーン編
③ロックブーケ編
サガステ感想。リアル・ロックブーケ! あのテンプテーションは回避不能だった
④ダンターグ編
サガステ感想。帝暦2018年、ダンターグは「サガステファン」を吸収した
⑤クジンシー編 10/23追記! ここからは大千穐楽後のネタバレ解禁編です。
⑥スービエ編 人気記事!アクセスの勢いが最速クラスでした。おすすめ!
【サガステ】平山佳延のスービエ。愛で生まれ変わり慟哭と共に壊れていった海の王者。
⑦ワグナス編
【サガステ】妖精と科学の探究者、ワグナス。なぜ一幕の悲劇に繋がったか?
サガステ大阪公演で絶対ほしくなる、おすすめ物販はこの3つ!
サガステ東京公演組から
大阪公演待機組の方々へどうしても伝えたいことがあります。
それは物販です。
物販をなにかしら買うのは確定として。
じゃあ、なに買うの?と迷った時。
東京公演にいってきた立場から、これはぜひともゲットしたほうがいいよ!
という、大変オススメグッズをご紹介。
※公式サイトはこちら。
SaGa THE STAGE ~七英雄の帰還~ | GOODS | SQUARE ENIX
もちろん行き着く結論は、 全部!!!!!!!!!!!!!!!!!
なのですが。
お財布の中身にもかぎりがあるでしょうから、厳選して厳選して、これだけはぜひぜひぜひぜひ買ったほうがいいよ、というのは、 ずばり、
公演台本
これはマストです。
絶対に買った方がいいです。
1500円。
コスパが究極にすごいですので。
目にしたばかりの伝説的公演内容を、繰り返し繰り返し、家で思い出せる。
その補助アイテムとして公演台本はマストバイです。
ついでにいうと、演出家の佐藤アツヒロさんがこれを読み込んで、 どこをどう強調し、どう立てていこうとしてたかみたいな 演出の足跡みたいなものを妄想するのにも必須です。
ふつうに考えると公演パンフレットのほうが優先順位高いのですが、ことサガステに関しては公演台本に若干軍配があがります。実際、繰り返し読み返したくなるので、実用性という意味ではこちらのほうがお得かもしれません。
将来脚本家になりたいと思っている人にも最高。
幕間ふくむ3時間強の脚本ボリュームとはこういうものなのか!と。
構成の妙技。原作の抽出の仕方。大変見事なプロの仕事です。
保存用に2冊ほしくなる人もいるかも。
それくらい良い公演台本です。
公演パンフレット
これは優先度でいうと、公演台本にややおとるかも?
でも写真が豊富なので鑑賞後にイラストをあげたい場合には大変役に立ちます。
私は絵の心得がないのでそういう活用はできませんでしたが、眺めているだけでも幸せです。
ただし、本編内容にけっこうふみこんだトークも収録されてるので、 会場後(開演前)に購入した場合は終わるまでかたく封印しておいたほうがよいかもです。
ブロマイド
推しは推せる時に推そう!
ということで、好きな役者さんの公演ブロマイドは買っておいたほうがいいです。
とくに今回は大阪公演。
ラストです。
もうここで入手しないと、 一生、どんな手をつくしても、お金をつんでも、ぜったいにぜったいに買えません。
東京公演でのがした場合はまだ大阪の物販というファイナルチャンスがありますが、 大阪公演はもう本当に最後です。
まよったら買いましょう。
私のおすすめは、ボクオーンです。
開演前は「え?役者ファン以外で、ボクオーン推しとかいるの?」とか思ってましたが、 もう土下座したいです。ボクオーンのブロマイドは、公演後、家宝になると思います。
というわけで、台本、パンフ、ブロマイドは後悔しないようにぜひ買おうね!
合い言葉は、台本、パンフ、ブロマイド!
台本、パンフ、ブロマイド!
台本、パンフ、ブロマイド!
どうせ買うと決めているなら、会場後のまだ空いてるうちに買うのが正義です!
幕間とか、終演後に混雑してるときだとじっくり見られないよ!
会場したら速攻で物販いこうね!
もじもじしてないで、ぐんぐん並んじゃおうね。
悪いことは言わないから、せめて台本1500円は買おう。
絶賛につぐ絶賛・サガステの公演台本なので、きっと損はしません。
大阪公演が終わっても、しばらく繰り返し読みつづけることになると思う。
買おう、公演台本。
大阪公演の前に用意しておきたいもの ここからは番外編!
ここからは、公演グッズではないけど、
事前に用意しておくとサガステ体験がもっと楽しめるものです。
まずはこれ。
観劇用の折りたたみ式オペラグラスです。
私が持ってるのは、↑のやつ。
ニコンの軽量型双眼鏡。
軽いので3時間の公演でも疲れませんでした。
ただ、サガステはぶっちゃけオペラグラスの使用にむいてないかもしれません。
なぜか。
殺陣は、点ではなく、面で味わってほしいからです。
ピンポイントでここがみたい!というシーンはけっこうあるので役には立ちますが、 ダイナミックな殺陣の様子を、ステージまるごと体感してほしいので、 めまぐるしくオペラグラスを上げたり下げたりすることになりがちですね。
大阪公演のホールの広さを考えると、たとえば上記オペラグラスのうち、 8倍のほうのタイプで十分かと思います。
あるいはもっとお手頃なお値段のものでもいいかもしれません。 個人的にはデザインも可愛くて気に入っているので、おすすめです。
そしてこれ!
サガ スカーレット グレイス 緋色の野望
サガシリーズ最新作 サガ スカーレット グレイス 緋色の野望
これはぜひ買っていきましょう。 持っていきましょう。
大阪公演にはサガシリーズの生みの親・河津さんが会場入りする可能性大です。 サガシリーズが好きな人はこれをもってサインをおねだりする一生に一度のチャンス!
サガシリーズが10年後も元気で存続しているために、 コンシューマ最新作を買ってコンテンツを盛り上げよう!
私はとりあえずVita版4周して、switch版のバルマンテ編まで終わりました。
あとあと、ゲームに興味ない方も、ぜひぜひサガスカことサガ・スカーレットグレイスを開封して 主人公ウルピナ編のBGMを聴いてください。
このBGMは何をかくそう、サガステでもきちんと流れます。
「いつまでも聴いていられるゲーム音楽」というコンセプトのなんたるかを理解できる、 本当に本当に素敵なBGMなんです。タ~タララ~♪というイントロからだんだんクレッシェンドしていく曲調には一切の嫌味がなく、パートごとに山も谷もあるのに、どこにも継ぎ目みたいなものが感じられないという不思議な一曲。リピートして聴き続けることを念頭においた、まさしくゲームミュージックのお手本にして完成形のような音色です。
サガへのお布施の意味だけじゃなくて、ウルピナ編のBGMの良さを味わってほしいです。そのためにもサガ スカーレットグレイスはサガステ事前準備に大変おすすめです。
それでもゲームはやっぱり苦手!
という方には、↑のサウンドトラックのほうが お手軽に聴けてかんたんかもしれませんね。
まとめまとめ!
はい、なんか脱線してサガスカのダイレクトマーケティングになってますけれども!
台本!
パンフレット!
ブロマイド!
これはぜひぜひ迷わず買いましょうね!
大阪公演はサガステ公演グッズが狙い目だよ><
オペラグラス持参して、ウルピナの音楽聴いて、 あとあと、
↑原作未見派の方のためのロマサガ2基礎知識を網羅した公演予習ガイドもぜひお目通しください。
ではでは、買い漏らしなく、いっぺんの後悔もない、
最高のサガステ大阪公演を満喫してくださーーーい!
↑↑この記事読んで物販買ったよ~、という方はついでにポチっとお願いいたします^^
サガステ感想【ロマサガ2舞台】ノエル編 ~佐藤アツヒロの帰還~
サガステ
ロマンシングサガ2舞台版@東京公演/北千住 観劇レポ第X回
いよいよノエル編です。これを語りたかった。全力レポの本命です。
では、どうぞ。
昔むかし、ローラースケートがあったとな
とつぜんですが、昔のことを書きます。子供のころのことを書きます。
むかし、まだ小学生になるかならないかの頃のことです。
私はローラースケートが大好きでした。
黄色いローラースケート。プロテクターも黄色。お気に入りの色。
身の回りのものはだいたい黄色でした。
だから愛用の黄色いローラースケートは宝物で。
転んでも諦めないで、スイスイ走れるまでがんばって遊んで。
成長につれてローラースケートのサイズがあわなくなって、
自転車が乗れるようになって、ローラースケートはしまっちゃって、
もうどこにあるのかも分からない。
だけど、ローラースケートが好きだったという記憶が心の奥には残っています。
でも。
どうして、あんなにローラースケートが好きだったんだろう?
ローラースケートと一緒に、私があの頃にしまい忘れたものは
いったい何だったんだろう?
そのことを思い出すきっかけになったのは、
ロマンシングサガ2の舞台でした。
ノエル役の俳優が誰か知らなかった
ほかの記事でもさんざん書いていますが私は大のロマサガ2ファンです。
ロマサガ2というコンテンツを愛しており、
それが舞台になると知ったとき、どうしても観たいと思いました。
ロマサガ2を信頼しているので、舞台だってきっと面白いに違いない。
だから事前情報はいらない。
なにも知らず、なにも知ろうとせず、
ただチケットをとった当日を待てばいい。
どんな配役で、どんなスタッフなのか。私は知らない。
そして、
ノエルに出会いました。
ノエルを演じる資格
北千住の舞台のうえ、そこにたしかにノエルがいました。
美しき悪のカリスマ。畏怖と尊崇の七英雄。その実質的トップ。
凜々しく、儚く、誰よりも熱い。
生真面目で、礼儀正しく、ひたすらに強い。
七英雄最高のイケメン=ゲーム界のレジェンドお兄ちゃんノエル。
それが。
いるんです。
背中で語るタイプのずっしりした演技と、
二階席までよゆうで届く心地よい声と、
高度な戦闘センスに説得力をもたせるキレキレの殺陣。
きわめて優れた俳優が、
理想的なノエルとして、
「観たかった七英雄」の姿を与えている。
ゲーム界最高のイケメンを演じて嘘にならない、
希有なる資格をもった、あの主役はいったい誰なんだ……!?
その人こそ、佐藤アツヒロさんでした。
~佐藤アツヒロの帰還~
えー、さてさて、佐藤アツヒロ?
誰? 主演で、しかも演出だったよね?
あの演技派俳優、だれなの?
めっちゃ上手かったし、演劇界では有名なベテランさんかな?
どれどれ、調べてみよう。
はえ……?
え? え? え???????
ちょw
光GENJI????????????????????
知ってるっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww!!!!!
めちゃめちゃ有名じゃんwwwwwwww
てか、
ふ つ う に 世 代 だ よ wwwwwwww
あのころ、テレビのどのチャンネルにもうつってたよ!!!!
はしゃごうよだよ!!!!
パラダイスだよ!!!!!
見てた見てた! てか、なんなら好きだったw
ローラースケートで毎日遊んでたw
あれ、そういうことだったんかー!
合点がいったー!
近所のT君が緑大好きで、私は黄色大好きだったw
色分け!wwww
なつかしいいいいいいいいwwwww
なんで忘れてたし! なんで忘れてたし!
まあそりゃ男子ですし。
好きなもの増えたら男性アイドルの優先度は下がっちゃうよね。
しょうがないよね?!ね?ね?
で、ローラースケートといっしょに忘れちゃったと。
光GENJIのメンバーの名前、きれいさっぱり忘れちゃったと。
あー、はいはい、そういうことね!
私としたことが、とんだしゃかりきコロンブスになっちまったもんだぜ!
ふー。
おかえりなさい、佐藤アツヒロさん。
あんな素晴らしいお芝居を見せられては、もう忘れることなんかできません。
お名前、胸に刻まれました。
ノエル役・佐藤アツヒロ。
サガステ演出家・佐藤アツヒロ。
大人の名前を覚えられないくらい子供だったころ大好きだった佐藤アツヒロ。
サガステで、私はもう一度出会いました。
この才能に。
あの笑顔に。
ノエル役を演じていることが嬉しくてたまらないという気持ちが伝わってきました。
私にとってこの舞台は、もうひとつ新しいサブタイトルが必要になりました。
SaGa THE STAGE ~七英雄の帰還~
改め
SaGa THE STAGE ~佐藤アツヒロの帰還~
すごくしっくりきます。
あなたが作り上げた舞台は、優しさに溢れていて、最高でした。
ロマサガファンへむける深い理解と愛情。
誰もが主役になれる。誰もが皇帝になれる。
そんなロマサガの理念を具現したかのような、
出演者全員を愛しく思える奇跡の舞台。
ここで佐藤アツヒロという才能を再発見できたことが、
サガステの数ある感動のなかでもトップクラスのものでした。
サガステをありがとう。
最高のサガステを、本当にありがとうございました。
大阪公演、さいごまで応援しております!
※なんかもう観劇感想というか、佐藤アツヒロさんへの謝辞になってるw
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